WordPressにテーマをアップロードしたら、こんなエラーメッセージが出たことはありませんか?
「スタイルシートが見つかりません。」
初めて見ると「スタイルシートって何?」「何がいけなかったの?」と焦りますよね。実はこのエラー、原因はほぼ決まっています。そしてその原因を知っておくだけで、同じ失敗を防ぐことができます。
この記事では、WordPressのテーマアップロードでよくある失敗パターンと、正しい方法をわかりやすく解説します。
「スタイルシートが見つかりません」は何を意味するのか

まずエラーの意味を理解しましょう。
WordPressのテーマには、必ずstyle.cssというファイルが必要です。このファイルはテーマのデザイン情報だけでなく、テーマの名前やバージョンなどの基本情報も含んでいます。WordPressはテーマをインストールするとき、このファイルを探して「ここにテーマがありますよ」と認識します。
「スタイルシートが見つかりません」というエラーは、WordPressがstyle.cssを見つけられない状態を意味しています。
つまり原因はフォルダの構造がおかしいということです。
ではなぜフォルダ構造がおかしくなるのか。よくある失敗パターンが2つあります。
失敗パターン①:Macの右クリック圧縮で起きる問題

Macをお使いの方に特に多い落とし穴です。
Macでフォルダを右クリックして「”○○”を圧縮」を選ぶと、ZIPファイルが作成されます。一見問題なさそうに見えますが、このとき__MACOSXという隠しフォルダが一緒に圧縮されてしまいます。
__MACOSXはMacOSが管理用に自動生成する隠しフォルダです。
Macはファイルやフォルダを管理するために、見えないところで様々な情報を記録しています。例えば「このフォルダのアイコンの位置」「最後に開いた日時」「ファイルの色分けタグ」など、Macが使うための内部情報です。この情報を保存しているのが__MACOSXフォルダです。
Macを使っている分には全く問題ありません。しかし右クリックで圧縮すると、この__MACOSXフォルダがZIPの中に一緒に入ってしまいます。
イメージとしては、引越しのダンボールに「自分の荷物」と一緒に「引越し業者の道具」まで入ってしまった状態です。中身は増えているのに、必要なものがどれかわかりにくくなってしまう感じですね。
WordPressにとって__MACOSXは全く不要なものです。しかもこのフォルダが混入することで、ZIPを展開したときのフォルダ構造が複雑になり、WordPressが「テーマのファイルはどこ?」と正しく見つけられなくなることがあります。
Macで自分でZIPを作成する場合は、ターミナルで以下のコマンドを使うと__MACOSXを除外したクリーンなZIPが作成できます。
zip -r my-original-theme.zip my-original-theme –exclude “*.DS_Store” –exclude “__MACOSX/*”
失敗パターン②:ファイルマネージャーで展開すると二重構造になる

レンタルサーバーのファイルマネージャーを使ってZIPを展開したときに起きやすい問題です。
正しいフォルダ構造はこうなっているべきです。
themes/ └── my-original-theme/ ├── style.css ├── functions.php └── ...
しかしファイルマネージャーで展開すると、こうなってしまうことがあります。
themes/ └── my-original-theme/ └── my-original-theme/ ├── style.css ├── functions.php └── ...
フォルダが二重になっているのがわかりますか?WordPressはthemes/テーマ名/style.cssという構造を期待しているのに、一層余分なフォルダが挟まってしまっています。これが「スタイルシートが見つかりません」の原因になります。
正しいテーマのアップロード方法

結論から言うと、テーマのアップロードはWordPressの管理画面から行うのが一番確実です。
手順はとてもシンプルです。
- WordPress管理画面にログイン
- 「外観」→「テーマ」をクリック
- 「新しいテーマを追加」をクリック
- 「テーマのアップロード」をクリック
- ZIPファイルを選択してアップロード
- 「今すぐインストール」→「有効化」
WordPressの管理画面からアップロードすると、ZIPの展開から正しいフォルダへの配置までWordPressが自動で正しく処理してくれます。二重構造になる心配もありません。
ファイルマネージャーを使う必要があるのは、管理画面にアクセスできないトラブルが起きたときなど、特別な状況に限られます。通常のテーマインストールは管理画面からが鉄則です。
Kuuテーマ開発中に実際に起きた話

これは実際にKuuテーマの開発・アップロード作業中に私が経験したトラブルです。
テーマを修正してZIPを作成し、シンレンタルサーバーのファイルマネージャーからアップロードして展開。ところが「スタイルシートが見つかりません」というエラーが出て、WordPressの管理画面にさえ入れない状態になってしまいました。
原因を調べると、ファイルマネージャーで展開したことでmy-original-theme/my-original-theme/という二重構造になっていたのです。
さらにその前には、Macの右クリック圧縮で作ったZIPに__MACOSXフォルダが混入して、別のトラブルを引き起こしたこともありました。
何度かこのエラーに遭遇して気づいたことがあります。
テーマのアップロードは管理画面から。これだけで多くの問題は防げる。
その後はZIPの作成をターミナルコマンドで行い、アップロードはWordPressの管理画面から行うという手順に統一しました。それ以降、同じトラブルは一度も起きていません。
テーマのアップロードは「管理画面から」が鉄則

「スタイルシートが見つかりません」というエラーの原因は、ほとんどの場合フォルダ構造の問題です。
- Macの右クリック圧縮は__MACOSXが混入することがある
- ファイルマネージャーでの展開は二重構造になることがある
- WordPressの管理画面からのアップロードが一番確実
テーマのインストールや入れ直しの際は、ぜひ管理画面からのアップロードを試してみてください。この一つを覚えるだけで、ほとんどの失敗は防ぐことができます。
WordPressの「なんでこうなるの?」という疑問も、仕組みを理解すれば怖くなくなります。一つひとつ積み重ねていきましょう
参考文献
気になる内容はぜひリンク先もご覧ください。
🔗Main Stylesheet (style.css)(WordPress.org 公式開発者ハンドブック)WordPressがテーマを認識するためにstyle.cssのヘッダー情報(Theme Nameなど)が必須であることを公式に定めたドキュメントです。この仕様に基づいたヘッダー情報が欠けると「スタイルシートが見つかりません」エラーの原因になります。
https://developer.wordpress.org/themes/core-concepts/main-stylesheet/🔗「パッケージをインストールできませんでした。テーマにstyle.cssスタイルシートがありません。」というエラーの解決方法(Kinsta)世界的に有名なWordPressホスティング企業によるエラー解説記事です。ZIPの二重構造やWordPress以外のCMS向けテーマの誤アップロードなど、Kuuテーマ開発中に実際に遭遇した問題と同じ原因パターンが網羅されています。
https://kinsta.com/jp/blog/the-package-could-not-be-installed/🔗「壊れているテーマ」とは?(西沢直木のIT講座)style.cssが存在しない場合やヘッダー情報に不備がある場合に「壊れているテーマ」と判定される仕組みをわかりやすく解説しています。フォルダ構造のミスでこの状態に陥るのは、初心者が最も遭遇しやすいトラブルの一つです。
https://www.nishi2002.com/19112.html🔗子テーマ設定で「スタイルシートが見つかりません。」という表示(WordPress.org 公式サポートフォーラム)WordPress公式フォーラムに寄せられた実際のユーザーの質問スレッドです。style.cssのヘッダー記述ミスが原因であることが多く、オリジナルテーマでも子テーマでも同じエラーが発生し得ることの裏付けになっています。
https://wordpress.org/support/topic/%E5%AD%90%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%9E%E8%A8%AD%E5%AE%9A%E3%81%A7%E3%80%8C%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%8C%E8%A6%8B%E3%81%A4%E3%81%8B%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%9B/🔗[macOS][小ネタ] .DS_Store抜きでZip圧縮する方法(DevelopersIO / クラスメソッド)AWS専門のIT企業クラスメソッドの技術ブログによる、MacでのZIP圧縮時に.DS_Storeや__MACOSXが混入する問題と、ターミナルコマンドで除外する方法の解説です。Kuuの開発中にもこの問題に遭遇しており、Macユーザーがテーマをアップロードする際に最も注意すべきポイントです。
https://dev.classmethod.jp/articles/archive-without-ds-store/🔗Macの圧縮ファイルをWindowsで展開、不要な「_MACOSX」はフォルダーごと捨てる(日経クロステック)IT分野の権威あるメディアによる__MACOSX問題の技術解説です。MacとWindows間でのファイル共有における構造的な問題を解説しており、テーマ配布時にもユーザーのOS環境に配慮したZIP作成が重要であることを裏付けています。
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02544/110700012/🔗テーマをアップロードする方法(WordPress.com 公式サポート)WordPress.com公式によるテーマアップロード手順のガイドです。ZIPファイルを解凍せずにそのままアップロードすること、余分なファイルを含まないことなど、正しいアップロード方法が明記されています。
https://wordpress.com/ja/support/themes/uploading-setting-up-custom-themes/🔗WordPressテーマのzip圧縮ファイルの作り方【Windows・Mac対応】(デジ太郎Biz)WindowsとMacの両方でのZIP作成手順を画像付きで解説した記事です。OS別の正しい手順を知っておくことで「スタイルシートが見つかりません」エラーを未然に防ぐことができます。
https://digitaro-biz.com/wordpress-theme-zip/🔗【エラー】WordPressでスタイルシートが見つかりません(KumaTechLab)Local by Flywheelでテーマをインストールした際にエラーが発生した実体験ベースの記事です。Kuuの開発でもLocalを使用しており、ローカル環境でも本番環境でも同じエラーが起きること、そしてその原因がstyle.cssの配置やヘッダー情報にあることを実例で示しています。
https://kumatech-lab.com/not-style-css🔗New required header fields for style.css(Make WordPress Themes)WordPress公式テーマチームが発表したstyle.cssの必須ヘッダーフィールドに関する公式アナウンスです。テーマを公式ディレクトリに登録するために必要な情報が定義されており、将来の公式登録を目指す上で重要な基準となります。
https://make.wordpress.org/themes/2020/05/14/new-required-header-fields-for-style-css/
